文部科学省 科学研究費助成事業「新学術領域研究（研究領域提案型）」
人間機械共生社会を目指した対話知能システム学

研究組織

A03 行動決定モデル推定研究グループ

ＤＰ理論に基づくスピーチレベルシフトによる親和性の高い対話システムの開発

本研究は，人間と機械の親和的関係性構築に有効な談話レベルの言語的配慮を備える対話システムを構築することを目的とする．言語学分野で行なわれてきた「人が会話の相手と良好な関係性を構築・維持するための言語的配慮」と定義されるポライトネス理論とその談話レベルの相互作用を扱うディスコース・ポライトネス（DP）理論の蓄積されてきた知見に基づき，人間と機械が本当の意味で共生するために必要な言語的配慮を行う適切で親和性の高い自然な発話インタラクションを実現する．推定された対話相手の年齢・性別・性格・表情・文化などの話者属性に応じて，スピーチレベルシフト，Positive Politeness Strategy，Negative Politeness Strategy，敬語/友達口調などを駆使した自然で人間的なコミュニケーションにより人間とシステム間の新たな関係性の構築を実現する．